採用冊子の担当エリアの考え方|生徒が通える範囲から地域を見る
採用冊子の事業で担当する地域を考えるときは、市町村の境目よりも「生徒が通える範囲」から見ると整理しやすくなります。冊子に載る企業が、冊子を受け取る学校の生徒にとって通える場所にあることが、冊子を役立ててもらう前提だからです。この記事では、学校・企業・通勤の範囲から地域を考える手順を、チェックリストつきでまとめます。
地域を「生徒の目線」で考える理由
高校生が就職先を考えるときは、仕事の中身と並んで、家から通えるかどうかも、選ぶときの手がかりの一つになります。どれほど魅力のある会社でも、通う手段がなければ選びにくくなります。
採用冊子は、地域の企業を高校生に知ってもらうための道具です。冊子を届ける学校と、冊子に載る企業の場所が離れすぎていると、生徒にとっては「知っても通えない会社」の紹介になってしまいます。反対に、通える範囲の企業がまとまって載っていれば、生徒は自分の暮らしの延長で働く場所を思い浮かべやすくなります。地域を考えるときは、学校と企業を別々にではなく、一緒に見ることが大切です。
手順1:学校の場所と、生徒の通学の広がりを見る
まず、地図に高校と専門学校の場所を落とします。そのうえで、生徒がどのあたりから通っているかを考えます。駅の近くの学校には、電車で離れた町から通う生徒もいます。郊外の学校では、バスや自転車で通う生徒もいるでしょう。専門学校は、学科によって目指す仕事がはっきりしていることもあります。学科と、地域の企業の仕事が合うかもあわせて見ておきます。
学校ごとの事情は、地図だけでは分かりません。生徒がどのあたりから通っているかのおおまかな傾向や卒業後の進路の傾向は、教育委員会へのあいさつを済ませたあと、学校を訪ねて進路指導の先生に伺います。生徒の個人情報は取得せず、学校として話せる範囲で教えていただく姿勢が大切です。
手順2:企業の場所と、通勤の手段を重ねる
次に、営業先となる企業の場所を同じ地図に重ねます。見るのは、企業の数よりも、生徒の住まいから無理なく通えるかどうかです。
- 電車やバスの路線と、朝夕の本数
- 駅やバス停から会社までの道のり
- 入社後に車で通うことを前提にしている会社かどうか
- 交代勤務など、始業や終業の時間が電車やバスの時間と合うか
- 社員寮など、住まいの用意があるか
同じ距離でも、路線の通り方によって通いやすさは変わります。市町村の境目をまたいで通う生徒もいるため、行政の区切りだけで地域を決めないようにします。
企業を訪ねたときは、これまで求人票を届けてきた学校や、社員がどのあたりから通っているかを聞いてみましょう。企業から見た「通える範囲」が分かり、地図だけでは見えない通勤の流れをつかめます。
手順3:自分が通い続けられる範囲かを考える
地域の広さは、加盟店自身が動ける範囲とも合っている必要があります。営業では、電話で約束を取って企業を訪ね、話を聞きます。取材の日には、職場での撮影もあります。学校には、教育委員会へのあいさつを済ませたうえで、先生の予定に合わせて伺います。
こうした訪問を、1年を通してくり返せるかを考えましょう。地図の上では近く見えても、季節や道路の事情で移動に時間がかかることもあります。移動の時間は、営業の電話をかける時間や、原稿をまとめる時間とも取り合いになります。
学校との関係づくりは、一度の訪問では終わりません。冊子を届けるとき、使われ方を伺うときと、同じ学校に何度か足を運ぶことになります。その回数を思い浮かべながら、範囲を考えます。
手順4:学校と企業の「まとまり」を見つける
学校の場所、企業の場所、通勤の手段を重ねると、通学と通勤の流れがまとまっている範囲が見えてきます。たとえば、ある駅を中心に学校と企業が集まっている範囲や、幹線道路に沿って工場が並ぶ範囲などです。「〜沿線」「〜地方」のような地元での呼び方も、暮らしの範囲を知る手がかりになります。
範囲を広く取りすぎると、移動に時間がとられ、一つひとつの学校や企業と向き合う時間が減ります。反対に狭すぎると、生徒が実際に通っている範囲の企業を取りこぼすことがあります。
このまとまりを単位に考えると、冊子に載せる企業と届ける学校の組み合わせが自然になります。一方で、まとまりがいくつもある場合に、どこから始めるか、どこまでを担当するかは、加盟の条件にも関わります。担当する地域の決め方は、個別相談で一緒に考えます。
数字は入口、確かめるのは現地で
法人の数や高校の数などの数字は、地域の大きさをつかむ入口です。都道府県ごとの数字は、ワカチョクのサイトにあるエリア診断でも見られます。ただし、数字が大きいことと、生徒が通える範囲に企業がまとまっていることは別の話です。
地図と数字で考えたあとは、朝の通勤の時間帯に、駅やバス停から会社まで実際に移動してみると、通いやすさを自分の感覚で確かめられます。
チェックリスト:担当する地域を考えるときに
- [ ] 地図に、高校と専門学校の場所を落とした
- [ ] 学校ごとに、生徒がどのあたりから通っていそうかを考えた
- [ ] 企業の場所を同じ地図に重ね、通勤の手段を確かめた
- [ ] 始業・終業の時間と、電車やバスの時間が合うかを見た
- [ ] 市町村の境目をまたぐ通勤の流れを確かめた
- [ ] 営業・取材・学校訪問で、自分が通い続けられる範囲かを考えた
- [ ] 朝の時間帯に、駅やバス停から会社まで移動してみた
- [ ] 学校の事情は、教育委員会へのあいさつのあとに先生に伺う予定を立てた
まとめ
担当する地域は、行政の区切りだけでなく、生徒が通える範囲と、学校・企業の場所から考えると整理しやすくなります。地図で学校と企業と通勤の手段を重ね、自分が通い続けられる範囲かも確かめましょう。数字は入口にとどめ、現地で確かめることが大切です。
担当する地域の決め方を含め、ワカチョクの加盟の詳しい条件は、個別相談でご説明しています。
監修:株式会社ワカチョク 編集部