加盟店が知っておきたい高卒就職のルール|学校経由・7月1日・一人一社
採用冊子の事業は、高卒の就職の決まりの上に成り立っています。決まりを知らずに動くと、学校の信頼を失い、地域で事業を続けることが難しくなるおそれがあります。この記事では、加盟店が必ず押さえておきたい高卒就職のルールを、事業の進め方と結びつけて整理します。
ルール1:求人はハローワークを通し、応募は学校を通す
高校生の就職では、企業はハローワークに求人を申し込み、確認を受けた求人票が学校に届きます。生徒は進路指導の先生と相談して応募先を決め、応募も学校を通して行います。学校が間に入って進めるこの形が、高卒の就職の基本です。
企業が生徒に直接連絡したり、SNSなどで個別に誘ったりすることはできません。見学の日程も、選考の結果も、学校を通して伝えます。内定のあとも、卒業までは学校を通してやり取りするのが原則です。
加盟店も同じです。冊子を配ったあとに生徒と直接やり取りすることはしません。見学などを希望する生徒の取り次ぎは、進路指導部を通す形にしています。
ルール2:日程は全国で決まっている
高卒の就職の日程は、国(厚生労働省・文部科学省)・全国高等学校長協会・主要な経済団体でつくる高等学校就職問題検討会議の申し合わせで決まっています。厚生労働省の発表では、2027年3月に卒業する生徒の場合、次のとおりです(出典: 厚生労働省「令和9年3月新規高等学校等卒業者の就職に係る採用選考期日等」2026年2月発表)。
- 6月1日:ハローワークによる求人申込書の受付開始
- 7月1日:企業による学校への求人申込と学校訪問の開始
- 9月5日:学校から企業への応募書類の提出開始(沖縄県は8月30日)
- 9月16日:企業による選考と内定の開始
日程は毎年の発表で確かめます。加盟店が企業に提案するときも、この日程から逆算して準備の時期を伝えます。
ルール3:採用条件を広く公開するのは7月1日から
給与などの採用条件を、冊子やWebで広く公開するときにも決まりがあります。基本の考え方は、7月1日より前には採用条件を公開しないこと、公開するときはハローワークで確認を受けた求人票と同じ内容にし、管轄のハローワーク名と求人番号を示すこと、応募は学校やハローワークを通して受け付けることです(厚生労働省・文部科学省の通知による。詳しくは管轄の労働局へ)。
7月1日より前は、会社の紹介や働く人の仕事の様子を伝えることに徹し、採用予定の人数・初任給・選考日などは載せません。冊子の企画と配る時期を考えるときは、この点を必ず確かめます。
ルール4:多くの地域には一人一社の申し合わせがある
多くの都道府県では、応募の解禁から一定の期間、1人の生徒が応募できるのは1社だけという申し合わせがあります。法律ではなく、各都道府県の高等学校就職問題検討会議の申し合わせで、一次応募の段階から、条件つきで複数の応募を認めている府県もあります(令和9年3月卒では7府県。出典: 厚生労働省 高卒就職情報WEB提供サービス「令和8年度(令和9年3月)卒業者に係る検討結果一覧表(令和8年6月現在)」)。運用は地域と年度で違うため、担当する地域の労働局などで確かめます。
一人一社の地域では、生徒は応募の前に1社を選び抜きます。だからこそ、応募の前に企業を知ってもらう冊子の役割が大きくなります。
ワカチョクが学校に関わるときの約束
ワカチョクでは、上のルールに加えて、学校に関わるときの約束を決めています。
- 学校訪問の前に、教育委員会へあいさつをする
- 授業の中で、特定の企業への就職や見学を勧めない
- 生徒の個人情報は取得しない
- 希望する生徒の取り次ぎは、進路指導部を通す
- 職業体験などの場を企画するときは、学校と相談し、案内は学校を通す
決まりを守ることが事業を守る
これらのルールは、事業者にとって動きを縛るものに見えるかもしれません。しかし、学校や先生から見れば、決まりを守る事業者かどうかは、冊子を生徒に渡してよいかを判断する大切な目安です。一度でも決まりを破れば、その学校だけでなく、地域の学校の間で評判が伝わることもあります。
反対に、決まりを守り続けることは、地域での信頼を積み上げることにつながります。掲載企業にとっても、決まりを正しく理解した相手に相談できることは安心材料です。加盟店が企業に日程や決まりを説明できれば、企業が知らずに違反してしまうことを防ぐ手助けにもなります。ルールを学ぶことは、そのまま企業への提案の力にもなります。
チェックリスト:やってはいけないこと
加盟店として、次のことをしていないかを定期的に確かめます。
- [ ] 生徒に直接連絡したり、SNSで個別に誘ったりしていない
- [ ] 7月1日より前に、採用条件を冊子やWebで広く公開していない
- [ ] 学校訪問の解禁前に、企業の求人の話で学校を訪ねていない
- [ ] 生徒の名前や連絡先を集めていない
- [ ] 授業や学校の行事の場で、特定の企業を勧めていない
- [ ] 掲載企業に「冊子に載れば採用できる」と伝えていない
- [ ] 一人一社などの運用を、古い年度や別の地域の決まりのまま説明していない
まとめ
高卒の就職は、学校とハローワークを通す決まり、全国共通の日程、採用条件の公開の決まり、多くの地域の一人一社の申し合わせの上で進みます。どれも生徒を守るためのルールです。加盟店がこれを守り続けることが、学校と企業の信頼につながり、事業を長く続ける土台になります。
加盟の詳しい条件は、個別相談でご説明しています。
監修:株式会社ワカチョク 編集部