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高卒採用公開日

高卒の応募は「1人1社」だけではない|複数応募のルールは都道府県ごとに違う

高校生の就職は「1人1社」と言われます。けれども、2027年3月に卒業する生徒(令和9年3月卒)の申し合わせでは、1年を通して1人1社のままの都道府県はありません。最初から複数の会社に応募できるのが7府県、決まった日から複数の応募ができるようになるのが40都道府県です。厚生労働省がまとめた全国の一覧をもとに、ルールの違いと、加盟を考える方が知っておきたい点を整理します。

「1人1社」は都道府県ごとの申し合わせ

1人1社(一人一社制とも呼ばれます)は、応募が始まってから一定の期間、生徒1人が応募できる会社を1社に限る決まりです。法律で決まっているものではありません。都道府県の教育委員会と労働局が共同で開く「都道府県高等学校就職問題検討会議」で、学校側や産業界側の代表などが話し合い、申し合わせとして決めています(出典: 文部科学省・厚生労働省の通知、2026年2月25日付け)。

一方で、日程は全国共通です。2027年3月卒の場合、企業による学校への求人申込と、求人のための学校訪問の開始が7月1日、学校から企業への応募書類の提出開始が9月5日(沖縄県は8月30日)、選考と内定の開始が9月16日です(出典: 厚生労働省「令和9年3月新規高等学校等卒業者の就職に係る採用選考期日等」2026年2月発表)。

令和9年3月卒の全国の状況

厚生労働省がまとめた全国の一覧では、47都道府県は次の3つに分かれます(出典: 厚生労働省 高卒就職情報WEB提供サービス「令和8年度(令和9年3月)卒業者に係る検討結果一覧表(令和8年6月現在)」)。

区分 都道府県の数
1年を通して1人1社 0
最初から複数の応募ができる 7
最初は1人1社で、決まった日から複数の応募ができる 40

最初から複数の応募ができる7府県

一覧で「当初から複数可」となっているのは、次の7府県です。多くは条件つきです。

  • 秋田県:県内の企業に応募する場合に限り、1人3社まで
  • 茨城県・大阪府:指定校求人以外の公開求人で、企業が複数の応募を認めた場合に限り、1人2社まで
  • 埼玉県:指定校求人や、単願のみの公開求人に応募していない生徒は、企業が複数の応募を認めた求人に、原則2社まで
  • 愛知県:指定校以外の公開求人のうち、複数の応募ができる求人に限り1人2社まで(指定校求人は10月31日まで1人1社、11月1日から2社まで)
  • 和歌山県:県内の企業に限り、企業が複数の応募を認めた場合に複数の応募ができる(社数は一覧に書かれていない)
  • 沖縄県:1人3社まで

指定校求人は、企業が決めた学校の生徒だけが応募できる求人です。公開求人は、どの学校の生徒も応募できる求人を指します。単願は、その会社だけを受けることです。

決まった日から複数の応募ができる40都道府県

残りの40都道府県は、応募が始まった最初の期間は1人1社です。複数の応募ができるようになる日は、次のように分かれます。

  • 10月1日から(23都県):青森・岩手・宮城・山形・福島・栃木・群馬・千葉・東京・神奈川・新潟・福井・滋賀・鳥取・広島・山口・香川・愛媛・高知・佐賀・大分・宮崎・鹿児島
  • 10月15日から(2県):山梨・長崎
  • 10月16日から(5府県):長野・静岡・京都・徳島・熊本
  • 11月1日から(10道県):北海道・富山・石川・岐阜・三重・兵庫・奈良・島根・岡山・福岡

切り替わったあとの社数は、2社までが29都道府県、3社までが宮城・山形・富山・静岡の4県です。石川・福井・山梨・岡山・広島・香川・長崎の7県は「複数」とだけ書かれていて、社数は一覧に書かれていません。福島・佐賀は企業の承諾を得た場合、高知は事業所の了解のもと、滋賀はまだ埋まっていない求人に限る、といった条件がつく県もあります。

ルールは年度ごとに見直される

ルールは毎年同じとは限りません。前の年(2026年3月卒)の一覧では、最初から複数の応募ができるのは6府県でした。愛知県は、10月31日までは1人1社、11月1日から2社までとなっていましたが、2027年3月卒では一部の公開求人で、最初から2社まで応募できるようになりました(出典: 同じサービスの前の年度の一覧(令和7年6月現在)と、上の一覧)。

一覧は各都道府県の申し合わせを短くまとめたものです。区切りの日の数え方など、細かな決まりは申し合わせの原文で確かめます。

加盟を考える方が知っておきたい理由

採用冊子の事業では、企業に高卒採用の進め方を説明する場面があります。応募のルールを正しく知っておきたい理由は3つです。

  1. 企業に正しく説明するため:「高卒は1人1社だから」と、古い年度や別の地域のルールのまま説明すると、企業の採用の計画を誤らせるおそれがあります。
  2. 応募先を選ぶ前の情報が大切なため:最初は1人1社の都道府県では、生徒は先生と相談して1社にしぼります。複数の応募ができる府県でも、応募先を考える前に会社を知ってもらう大切さは変わりません。
  3. 担当する地域の境目を考えるため:県外の企業への応募は応募先の申し合わせに従う、としている県もあります。県境の近くで事業をするなら、となりの県のルールも見ておくと安心です。

ワカチョクの冊子は、見開き2ページで1社を紹介し、高校・専門学校に無料で届けています。給与などの採用条件は載せず、会社を知ってもらう役割に徹しています。

よくある質問

Q1. 複数の応募ができると、内定を出しても辞退されることはありますか? A. 複数の応募ができる時期や地域では、生徒がほかの会社を選ぶこともありえます。企業にとっては、生徒が落ち着いて比べられるよう、仕事と職場の様子を正直に伝えておくことが大切です。

Q2. 自分の地域のルールは、どこで確かめられますか? A. 厚生労働省の高卒就職情報WEB提供サービスに、全国の一覧と、各都道府県の申し合わせが載っています。分からない点は、その都道府県の労働局などに確かめます。

Q3. 営業のとき、企業にはどう説明すればよいですか? A. 担当する都道府県の、その年度のルールをそのまま伝えます。たとえば「この県では9月中は1人1社で、10月1日から2社まで応募できます」のように、日付と社数と条件をそろえて伝えると、企業も計画を立てやすくなります。

まとめ

「高卒は1人1社」は、多くの都道府県で、応募が始まった最初の期間のルールです。令和9年3月卒では、最初から複数の応募ができる府県が7つ、10月1日から11月1日までの決まった日に切り替わる都道府県が40あり、社数や条件もさまざまです。ルールは年度ごとに見直されるので、担当する地域の一覧を毎年確かめましょう。学校を通す決まりなど、高卒就職のルール全体は高卒就職のルールの記事にまとめています。

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監修:株式会社ワカチョク 編集部

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